一人親の女性が再婚をする場合、戸籍上の手続きにはどのようなものが必要
なのでしょうか。
体験を踏まえて、ご説明します。
子連れ再婚 手続きを始める前に
子連れの女性が再婚をする場合、まず決めなければならないことがあります。
それは、子供と新しい夫を養子縁組するかどうかということです。
養子縁組をするのとしないのとでは何がちがうのでしょうか。
養子縁組をする場合
養子縁組をした場合に
まず戸籍謄本上どうなるかというと、
子供は養子縁組をすると「養子」と記載されることになります。
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また、養子縁組をすることにより夫となる人の財産の相続権を得ることになります。
それと同時に、負債がある場合は負債も負うということになります。
養子縁組をすると新しい夫と子供は法定血族となります。
養子縁組をしない場合
養子縁組をしていなければ、法律上は子供と新しい夫の間には親子関係は成立せず、
もし妻が先に亡くなったとしても、新しい夫には子供の扶養義務は発生しないことに
なります。
戸籍謄本上はどのように記載されるでしょうか。
養子縁組をしなかった場合は、手続き後の戸籍謄本には、子供は養子ではなく
妻の子と記載されることになります。
養子縁組をしなくても新しい夫との戸籍に子供を入れることができます。
その手続きについては次の章で説明します。
もし、養子縁組をしていなかったとしても、夫が亡くなるときに、子供に財産を相続
したいという遺言を残せば財産の相続は可能ですし、必ずしも再婚時に養子縁組をしなく
とも、子供が大きくなって判断能力がつくようになってからよく話し合いをして養子縁組
をすることも可能です。
養子縁組をしない場合の再婚の手続き手順
養子縁組をせずに、新しい夫の戸籍に子供を入籍させて苗字も新しい夫の苗字に変更する
場合の手続きについて説明します。
①婚姻届を提出する
婚姻届を提出することにより、
まずは、新しい夫の戸籍に妻が入籍することになります。
これが受理されることにより、新しい夫の戸籍に妻が記載されるようになります。
提出先は以下のとおりです。
・夫の本籍地または住所地(所在地)
・妻の本籍地または住所地(所在地)の市役所、区役所又は町村役場(出張所も可)
一時的に滞在している場所でも提出は可能で、極端に言えば旅行先でも提出できます。
また、妻の元の戸籍が妻と子供だけの戸籍だった場合には、
妻の元の戸籍には筆頭主がおらず子供だけが残された状態になります。
②子の氏の変更許可の申し立てをする。
①が済んだ状態ですと、子供がまだ妻の元の戸籍に残っており、戸籍上の苗字もその
ままになっているため子供たちに親の姓を同じ姓を名乗らせるために、新しい夫の戸
籍に子供を入籍させるために「入籍届」を提出する必要がありますが、市役所に「入
籍届」を提出する際には、もう1つ添付すべき書類があります。
それが、家庭裁判所から発行される「子の氏の変更許可審判書謄本」です。
これは、再婚した後の母の姓を子供に名乗らせる許可を得たという証明になるわけなの
ですが、この謄本を取得するために、家庭裁判所に「子の牛の変更許可」の申立て
をしなければなりません。
この申立てをするためには、
・新しい夫と婚姻した後の新しい夫との戸籍の戸籍謄本
・子供だけが残された状態の戸籍謄本
・手続きに必要な収入印紙
・新しい姓の印などが必要になります。
などが必要になります。
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手続きに行く前に、事前に家庭裁判所に電話で持参すべきものの確認をしておくとよいですね。
これが受理されると、「子の氏の変更許可審判書謄本」が送られてきます。
③「入籍届」を提出する
②で取得した「子の氏の変更許可審判書謄本」と「入籍届」を市役所に提出します。
まとめ
それぞれの手続きは、そうさくさくと進むものでもありません。
それぞれに数日から数週間の期間を要するものもありますので、事前にかかる日数などを確認し
ましょう。
妻の元の本籍地が遠かったりすると、戸籍謄本の取り寄せにも時間を要します。
事前の確認をしっかりしておきましょうね。
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