冬になると、必ずといってよいほど大流行する嘔吐下痢症。
小さなお子さんを持つ家庭では、保育園や幼稚園で流行の
兆しがあると、気が気ではありませんよね。
今回は、この嘔吐下痢症の中でもノロウイルスにスポット
を当てて、ご紹介したいと思います。
子供がノロウイルスに感染したかも?その症状とは
嘔吐下痢症は、別名 感染性胃腸炎とも呼ばれ、ウイルスが
原因で発症する病気で、人から人に感染します。
冬の前半にはノロウイルスが流行ることが多く、後半にはロ
タウイルスが流行ることが多いです。またロタウイルスの方
が症状が重いと言われています。
保育園や幼稚園等、乳幼児が集まる場所では、高確率で毎年
感染者が出ます。
潜伏期間は1日から2日ほどで、突然顔色が悪くなり、下痢
したり吐いたりします。嘔吐するために、ぐったりすること
も多く、多くの場合、ほとんど発熱はありません。腹痛があ
ることもあります。
その症状はだいたい数日から1週間程度で治癒します。
下痢は、嘔吐しはじめる数日前から始まる場合もあれば、
嘔吐が先に始まる場合もあります。
嘔吐は、食べたものを大量に吐き、何度も吐いていくうちに
胃液を吐くようになります。おおよそ10回未満で嘔吐は
おさまります。
ノロウイルスにかかった時の対処法 こども編
嘔吐を始めて、最初の数時間は水も薬も全て吐き出してし
まうため、何も与えないようにしましょう。
吐き気止めは座薬が有効です。
この間の脱水は、たいしたことはないので、気にしなくて
もよいです。逆に飲ませて吐くとさらに脱水してしまいま
す。
6時間ほどすると吐き気がおさまってきますので、顔色が
よくなって少し元気が出てきたら、まずは水をごく少量
(5~10cc)与えて様子をみます。
吐かないようなら、もう一度といったふうに、少しずつ
与えましょう。
最初から固形物を与えてはいけません。
幼児はアクアライト、リンゴ果汁、麦茶等はO.K.です。
乳児は母乳か薄めのミルクを少量ずつです。
母乳は飲みたがっても短時間で切り上げましょう。
他の水分は体温程度に温めてあげると刺激が少ないです。
軽く脱水しているために飲みたがりますが、最初は一気
に飲ませてはいけません。特に起き抜けの一気飲みは
刺激が強すぎます。
12時間ほどして本人が食べたがるようであれば、柔らかく
消化の良い物を与えましょう。
かまずに食べられるものにし、柑橘系は吐き気を誘います。
例えばおかゆ・ポタージュ・柔らかく煮たうどんやそうめ
ん等がよいでしょう。
食べる量は食べたがる量をいきなり与えるのではなく、食
べたがる量の半分程度から。吐かないようなら2日くらい
かけて徐々に通常の食事に戻していきましょう。
ノロウイルス感染予防・消毒の仕方
園や家庭で吐いた患者の吐しゃ物や下痢の後始末をする
際には、注意が必要です。
他の子どもたちへの感染を予防するためには、一刻も早
い処置が必要になります。
吐しゃ物や下痢には感染力の強いウイルスが残っている
場合が多く、乾いたものが空気中に飛散する前に、早急
に次亜塩素酸ナトリウム(ハイタ―)で消毒する必要があ
ります。
このとき、消毒ならとアルコールで消毒する方がいますが、
ノロウイルスはアルコールでは消毒できません。
これを処理する時に、処理する人に感染しないために、
使い捨て手袋とマスクは必ず使い、手袋はその都度ビニー
ル袋に密封して廃棄します。
また、消毒液をしぼった雑巾で拭く程度では除去できない
ため、薬液を浸す程度にして使用するようにしましょう。
消毒しなければなりません。
まとめ
いかがでしたか?
ノロウイルスと聞くと、不安になりますが、正しく処置
すればこわいことはありません。
何より、普段から免疫力を高めておくことが一番の感染
予防なのかもしれませんね。