寒くなってくると、インフルエンザ対策のことが気になりますよね。
インフルエンザっていったいどんなものなのでしょう?
インフルエンザにかかるとどうなるのでしょう?
その症状は?普通の風邪とどう違うの?
子どもにかかりやすいというインフルエンザ脳症って何?
熱が出てすぐに受診するとインフルエンザと確定されないことが
あるって言うし、受診の目安ってどうなの?
そんな疑問にお答えします。
インフルエンザってどんな症状?風邪とどう違うの?
そもそもインフルエンザってどんな症状なのでしょうか。
周囲にインフルエンザと診断された人がいる場合は、気付きやす
いのですが、そうでない場合、ただの風邪かなと判断して放って
おくと、特効薬の処方が遅れて長引く原因にもなります。
インフルエンザかどうかの診断は、医師にゆだねるのはもちろん
のことですが、もしかしてインフルエンザかもという判断の材料
にしていただくため、ここでは風邪とインフルエンザの症状の
違いについてお話ししたいと思います。
風邪の場合
風邪は発症後の症状の変化が比較的ゆるやかです。
発熱したとしてもそう高くなることはめったになく、38度以下で
落ち着いている場合も多いです。
発熱以外の症状としては、鼻水・のどの痛み・くしゃみ・咳など
があります。
インフルエンザの場合
インフルエンザは、発症してからの経過が急速です。
突然高熱になり、全身のだるさや食欲不振、関節痛・筋肉痛・
頭痛等の全身症状が強く出ます。
だいたい10日前後で症状が完全に治まります。
子どもやお年寄り要注意!こわいインフルエンザ脳症
上記のような症状だけにおさまることが多いインフルエンザです
が、免疫力の弱い高齢者や10歳くらいまでの子どもがインフルエ
ンザにかかった場合、重症化してインフルエンザ脳症を発症する
場合があります。
インフルエンザ脳症の症状は、インフルエンザに罹患してから
1日~2日のうちにけいれんや意識障害、異常行動、意味不明の言
動、肝障害等が見られ、血管が詰まったり、臓器の機能が衰えて
重篤な症状に至るというものです。
インフルエンザに罹患した患者のうち、脳症を発症するのは、
日本の場合では毎年100~300人程度と言われていますが、脳症
を発症した場合の死亡率は30%、死亡しなくとも後遺症が残る
可能性が25%と大変高く、恐ろしい病気です。
厚生労働省では、インフルエンザ脳症を引き起こす要因になる
可能性があるとして、以下のような解熱剤を使用しないように
呼びかけています。
①メフェナム酸系-ポンタール
②ジクロフェナクナトリウム系-ボルタレン
③サリチル酸系(アスピリン系)-バファリン
ただし、インフルエンザ脳症の原因は明らかになっておらず、
これらを使用しないからといって、必ずしも脳症を引き起こさ
ないというものではないということです。
最も脳症にかかるのが多いのは5歳から6歳ごろと言われてい
ますが、大人でもなる可能性がありますので、インフルエンザ
と診断されたら、注意深く観察をするようにしましょう。
インフルエンザにかかったかも!受診の目安は?
インフルエンザの検査は、鼻の中の粘液を採取して行う医療機関
がほとんどだと思いますが、受診のタイミングが早すぎると、陽
性反応が出ない場合があり、再度診察に出向かなければならなく
なることがあります。
ウイルスの数が少ない感染初期には、陰性となってしまうからで
す。
全身症状の出ている患者にとって、何度も病院へ出向くのは、
辛いですよね。
症状がとても重い場合は、このタイミングに限らず早めの受診
が大切ですが、検査するのにふさわしいタイミングはいつかを
知りたいですよね。
インフルエンザウイルスの増殖のスピードはものすごく、1個
のウイルスが100個程になるのに8時間程度しかかからない
ため、1日たったころには百万個以上になってしまうと言われ
ます。
ですから、あまりにも増えた状態で診察に行くと、症状を緩和
するのに時間がかかってしまうことになります。
ですので、インフルエンザ発症後12時間~24時間程度経過
してからが検査のタイミングだと思ってください。
特効薬が有効なのは48時間以内の服薬ですので、あまり遅く
なりすぎると、薬の効き目を減少させてしまいます。
それを考慮して、いつごろから症状がでたかをしっかり記憶して
おき、ベストなタイミングで受診するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
毎年必ずと言っていいほど世間を騒がせるインフルエンザ。
しっかりとした知識を持って、対処できるといいですね。